rappappanekoのらっぱ日記

あおいのトランペットよもやま話

ミニコラム ステージに上がる?止める?

先日偶然見たのですが…とあるカルチャー系音楽教室(注:私は全く関わりが無い)の出入り口での掲示「当教室の講師は、演奏活動を一切自粛しております」的な内容で…

 

なんだかなあ、、、と思ってしまった。

 

今現在、私の周りで知る限り、音楽や楽器を教えるお仕事はあまり自粛はしている様子は無い。

昨年のはじめての緊急事態宣言の時は給付金もあったし、ウイルスの性質や対策もはっきりとはわからないことも多く、皆さん一旦全ての活動を停止しましたよね。

 

今年に入っての緊急事態や蔓延防止の措置に関していうと、皆さん仕事でやっていて、生活のためにも全ての活動を自粛、というわけにもいかない。私も同じです。レッスンと教室は、可能な対策した上で通常運転。自分の演奏企画は控える。オファーが来たら充分検討した上で受けたり受けなかったり。この一年間一貫して変わらず。

きっと飲食業接客業なども同様に葛藤、苦渋の選択をされている方が多いでしょう。

(私個人の考えとしては、政策として収入減額に対して、最低限でも生活が成り立つ分は経済的に補助を配して、短期集中で感染を止めるのがベストと考えています。

ウイルス対抗のワクチンや治療薬や医療サービスは今すぐには限界があるでしょうけど、経済死はお金で防ぐことができる。天秤にかけるまでも無いチョイスだと思う。)

 

これは、オリンピックの聖火ランナーや選手の方の辞退問題にも通じると思うのですが…

プロフェッショナルミュージシャンの、演奏オファーを受ける受けない問題、私は深刻だなと感じています。

 

個人的には、お客様を集めての演奏は控えるほうが良いと思ってます。お客様はもちろん、ミュージシャンスタッフ含めて演奏側の安全も守られるべき。それがひいては、医療体制を守ることになる。

(政治を責めたところで、今現実に脆弱な医療は現実に露呈している。コロナのリスクのみならず人間は誰でも突発的な事故や急病で、いつ何時病院のお世話になるかも知れず。

現在医療的に危機が迫る京都に住んでいて、知人や恩ある方がコロナで何週間も入院されたのを知っているだけに、私にはとても他人事には思えません。)

 

ただ、クライアント・スポンサー・お客様に仕事を頂戴している演奏家という業種では、全てを投げ打ってオファーをお断りするということは、難しい。お金の問題だけではなく、痛みや犠牲も伴います。一度断ることで次が無くなるなど、今後の活動にも影響する可能性も。

皆、日々己に向き合い、技術を磨き音楽性を追求し、より良い活躍の場を求めていますから。

 

なので、冒頭の話に戻りますが、音楽教室側が講師の個々の演奏活動を自粛させる、という状況は、なんだかなと思うのです。

自粛させる事情も理解はできるのですが、演奏家は演奏オファーを受けるにしても断るにしても、苦渋の決断なので。そこを十把一絡げに無しにするのは、いささか乱暴な印象です。

もしも万が一、生徒さんへの対策アピールだけで、実際は演奏活動自粛していないなら、それはそれで問題だし。

いつも思うんですが、万全でやってます!ってアピールは限界あると思うんですよね。「万全」という言葉が軽過ぎる。リスクを減らすことはできるけれど、絶対って無いし。

 

自粛する・しない、収入が減った・変わらず・増えた、ウイルス平気・怖い、ワクチン打つ・打たない、オリンピック賛成・反対…

分断の時。あちこちに、立場の違いや主張の食い違いも、簡単に起きる…カオスを感じます。

お互いの意見に想像力を働かせていたら、ひとつの答えを出すのは難しいけれど。

 

どなたかのお言葉で「その国が真に先進国であるかどうかは、国内のマイノリティや弱者にまで、考えを思いを及ばせることができるかどうかだ」というような内容を、読んだ覚えがあります。

今の我が国の状況は、そういう意味で心配だしがっかりすることが多過ぎる…

コロナがただの風邪になるまで、まだ時間がかかりそう。それまでに少しでも、人の命や生活や気持ちの犠牲が、少なくなるように心から願っています。

 

 

 

テレビニュースの街頭インタビューで、大阪のオバチャンが言ってた「傷が治りかけてるタイミングで、カサブタ剥がすからまた血ィ出るみたいな感じになってる。なかなか治らへんやん。」というコメントが秀逸と感心しております。緊急事態とかのこと。

 

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こんな感じでまたリハーサルに集まれるのは、いつの日か…

あ、でもまた独りでもリモートでも出来る企画も、考えてます♪ 当分はこんな感じでしょうね〜