rappappanekoのらっぱ日記

あおいのトランペットよもやま話

楽器紹介 トランペット Schilke シルキー

本ブログを始めて、2年間が過ぎました。

ここまでバリトンホーンネタも続きましたが、私の本業はトランペットですので、この辺りで使用楽器についても書いてみたいと思います。


私にとってのおそらく生涯メイン楽器、シルキーB5です。

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私のファースト楽器は、高校生の時に買ったヤマハですが、高校生から音大時代にかけて私の周りに数人居た「シルキー信奉者」の影響で、購入しました。

と言っても、新品ではありません。音大の先輩から中古で、当時の定価の半額強くらい(ヤマハのカスタムのダブルケース付きで19万円)で譲っていただきました。(確かその先輩は、音大での先生から楽器を酷評されてしまって、売ってしまう気になったとのことでしたが)お値段は中古扱いでも、23年間でほとんど演奏してないレベルの美品だったので、ずいぶんお得だったと思います。

当時とは物価や税制や為替レートが違うので比較は難しいですが今現在、シルキーの新品は50万とかしていて、なかなか手が出ないですね~


周りの勧めもあって買ったシルキーでしたが、当時の私の未熟な奏法では吹きこなせなくて、すぐお蔵になってしまいました。軽くて抵抗感なくエアが取られてしまう感覚で、吹く側の支えやコントロールがある程度要求される楽器だと思います。

ところが転機は今から123年ほど前、本番直前にヤマハをぶつけて修理に出してしまい、サブ楽器のこのシルキーを急遽吹いたところ、普段一緒にやっているプレイヤー仲間から「今日は凄く音が良いね」と評判が良かったのです!一人だけではなく何人かから言われたので、何かしら明らかに違う印象だったのでしょう。自分としても、以前の吹きにくさは感じず、「もう少し吹き込んでお近づきになったら、良い感じになりそう」な予感がして、これをきっかけにシルキーをメイン楽器に据えることになりました。




余分なパーツが付いていなくて、持った感じも軽いです。音程もまずまず良いバランスですが、よくモニタリングする必要があると思います。

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私は3番バルブのボトムキャップをヘビーウエイトタイプに付け替えることで、音程のバランスが取りやすいように感じています。(らっぱ先輩のをずーっと「借りパチ」したままでした、スミマセン!最近先輩と再会したらご本人は全く忘れておられましたが、懺悔しておきました。)

音色も明るく軽く遠鳴りして、息を入れれば入れるほど音量を拡大していくような感覚もあります。

その分、楽器に頼ることがあまりできず、自分のコンディションの悪さや練習不足、苦手な音域やフレーズの不出来はすぐ音に出ます!怖い怖い


とは言え、先年末の、インフルエンザ闘病明けでコンディション最悪の本番はこの楽器で出ましたが、聴きに来てくれた生徒さんからは音色が絶賛されました。その生徒さんは私がシルキーを吹いているところをあまり聴いたことがないせいもあるのでしょうが、バッドコンディションとは別にしても、サウンド面のポテンシャルは高い楽器ということは言えると思います。良い音、コレ大事!!!




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流石におおかた30年前の楽器なので、スライドやピストンの調整などメンテナンスは何度かしています。指が当たる部分など何箇所かはメッキ剥がれもあります。

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剥がれた部分の色を見ると、ベルの部分は赤い色の真鍮なのがわかります。

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虫食い穴のようなメッキ落ちは、もともと亜鉛の配合がムラになっているために起こるそうです。




余談ですがフェイスブックで「トランペット総合研究部」という、トランペットプレイヤーが集うページに参加しています

https://m.facebook.com/groups/706154956071914?ref=content_filter

私は、見る専門ですがあまり楽器の研究に熱心ではない私、見聞を広める一助になれば~