rappappanekoのらっぱ日記

あおいのトランペットよもやま話

ミニコラム 気になるらっぱ

先月、姪っこの誕生日パーティーにお呼ばれした時の、お祝いの飾り。可愛い。

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しかし気になるのは、このシルエットはトランペットではなくてコルネット、しかもどうもロングタイプっぽい。

そして何故に、逆さまの状態で吊り下げられるスタイルなのか?

もちろんこんなマニアックなことは、心の中だけで呟いていました。

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今のところ、姪っこはピアノを習っていて、学芸会でシロフォンやったり、フルート体験講座(話から推測するとおそらくプラスティック管のファイフのような楽器だったらしい)に行ったり、のよう。

伯母バカながら、リズム感や音程感は良い方で、歌も小さい時から上手だと思ってます。(ピアノには少々苦戦気味かも???)


甥っこの方は、あんまり音楽的な興味は無さそうかな、と思っていたところこのパーティーの時に、自分の次の誕生日に欲しいものとしてモジモジしながら「ドラム。」とひとこと。ちょっと驚いた。いろいろ聞いて察するに、ドラムセットがやりたい様子。


姪っこ甥っこには折にふれ、赤ちゃん用のらっぱ、ちょっと良い材質の木琴、マイクや再生機能の付いた子供用キーボード、木製の太鼓、などなど買ってしまっていたんだけど。。。この夏は手頃なドラムのおもちゃを探すことになりそうです。

続 楽器のお手入れ

→→→続き


今回水洗いしたシルキートランペットとバックのコルネットは、現在出番が半々か、コルネットの方がちょっと多いくらいかもしれません。

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水洗いする時は、写真下の方にありますゴム製の滑り止めシートをお風呂場の床に敷いて、そこにパーツを広げます。傷防止です。

管の内側を洗う専用の長い曲がる柄の付いたブラシと洗剤で洗います。

ブラシは無理にゴシゴシすると楽器に傷を付ける原因になりかねないので、優しく。

洗剤は、楽器専用のものも売ってますが、私は食器用の液体洗剤を薄めながら使用しています。効果は変わらない上、安価なので経済的です。

洗った後は、軽く水を切って(決してブンブン振り回さない!)タオルで拭き、時間がある時は少し水分が飛ぶまで乾かします。

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ピストンバルブは、バネ部分から穴のひとつひとつに至るまで、オイルをたっぷり行き渡らせます。バルブケーシングの内側や、上下のネジ溝も忘れずに。

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バルブを入れる時は、回し入れたり押し込んだりせず、重力でまっすぐ落とし込みます。ピストンの重みだけで落ちるのは、ピストンの摩擦の状態がスムーズということ。(ストンと落ちない時は、歪みやゴミがある可能性が。)

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チューニングスライドや2番抜差管にはスライドグリスを、13番抜差管にはスライドオイルを使います。

スムーズに動くようにグリスやオイルはたっぷりと塗って、スライドを出し入れしたり片方ずつ回し入れたりして、満遍なく行き渡らせます。余った分は拭き取ります。

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この時の注意点は、楽器の内側に余分なグリスが入らないようにすること。こってりしたグリスは時間が経つと汚れを吸着してしまうし、ピストン部分に溶け流れて動きを悪くすることもあります。

私は、暑い季節は溶けにくい硬い目のグリスを使って、油分が固まる冬場はスライドが動かしやすいソフトタイプのグリスにしています。



最後の仕上げに、あらゆる穴からバルブオイルを垂らして、組み立て終了。

バルブ用のオイルを“これでもか”という量使っていますが、サビを防いで汚れの固着を少しでも避けるためです。管の内側を全てオイルでカバーする様なイメージです。(マウスピースのスロート部分の内側にもオイル垂らしてます!)

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よくオイルをケチって?!ほんの少しずつしか差さない人がいますが楽器を長い期間良い状態で使えるためには、オイルはたっぷり使う方が良いと、私なんかは思います。

私の持っているシルキーとヤマハは、2530年モノですが、未だに管の内側はサビは全くありません。

プレイ中にオイルが滲み出て垂れたりしますが、楽器の状態が良い方が私は優先ですね~

ちなみにある程度年月が経った楽器はどうしても機密性が落ちるので、隙間が埋まるように粘度の高いオイルを使い、新しい楽器は低粘度のオイルにしています。

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一度に楽器を2本洗って、この日はちょっとお疲れ様、でした。

楽器クロスやマウスピースポーチも洗って干したし

汚れがいっきに無くなって、楽器の響きや反応が変わってしまった感触。しばらく吹きにくいけど、数日後に本番なので合わせにいきますよ!

楽器のお手入れ

過去のブログを読み返してみて、どうも6月あたりは一年の折り返しになるせいか、普段のらっぱ生活を確認して反省し、気持ちを新たにする時期のようです。

特に今年はいろんな意味で、この時期節目を迎えています。

年を経るごとに、少しづつでもらっぱで出来ることは増えますが、それ以上にこれからやりたいこと、身につけたいことがどんどん増えている気がします。



トランペット教室で使用するオリジナルのカリキュラムを整備して譜面化

自分自身のトランペットプレイのルーティーンを確立

トラッドジャズのナンバーを中心に、レパートリーの整理=リードシート(メロディとコードを記したもの)をファイリング

インプロビゼーション(即興演奏)の研究として、著名演奏家のコピーを試みる

所有している全ての楽器やマウスピースのメンテナンス

どれも一朝一夕というわけにはいかないモノばかり


とりあえず、メインで常に使っている楽器二本を、徹底クリーニングすることにしました。


日々プレイの度に、マウスピースの水洗い、ピストン部分のオイル補給は欠かせません。

スワブ通すのは週一、スライド部分のグリス類は動きのスムーズさを目安に適時。

分解できる部分を全て分解して、ブラシとソープで水洗いするレベルのクリーニングは、各楽器月一回。


思い返してみると、二本ともに2、3ヶ月ほどきちんとクリーニングしていないかもしれません。ちょっと反省。

洗ってみたところ両方ともに黒っぽいヘドロの膜のようなものがいくつか出てきました特にコルネットは大きいのがたくさん(そこの場面の写真は自主規制)大いに反省。


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コルネット、特に春先から屋外での出動が多かったから、汚れが酷かったのかもしれません。


続く→→→

ミニコラム vol.30 ナチュラルトランペット

大きい方は、何度目かにメキシコへ演奏旅行に行った際、泊めていただいた現地の方にいただいたものです。そのお家は、某航空会社の創業者一族の方のもので、夢のようなお屋敷でありました。

トランペットをやってる私に、「ヨーロッパ由来のアンティークなんだけど良かったら貰ってください」と。飛行機持ち込みで結構苦労しました。今から思えば、私ってモノ好きやなと思います。

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現代のトランペットと比べたらよくわかりますが、管長はほぼ同じみたいです。

編み込んである飾り紐もオリジナルみたいです。だいぶ色褪せてます。

電灯のスタンドとしてリフォームして使ってらしたようです。マウスピース部分にネジが埋め込まれていたり、朝顔が台座に釘付けされていたりなので、残念ながら吹いてみることはできません

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マウスパイプにチューニングスライドが付いているタイプです。ん?信号ラッパでもチューニングするんかな?

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凹んでるのはたぶん貰う前から。まあ興味のない人にとっては、ただのガラクタです。今はうちのレッスン室に飾っています。




小さい方は、同じようにレッスン室に飾っています。初めて海外旅行行った時のもの。イギリスにホームステイに行きました。独りでロンドンを訪ねて、とある広場で蚤の市で売っているのを偶然見つけて自分用のお土産に購入。もっと大きいのとかたくさんあったように覚えていますが、持ち運び第一でかわいいサイズを選びました。

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マウスピースがなんだか、口が切れそうな感じで怖いです。作りもチープですが、一応無理矢理音は鳴らせます。



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どちらも違う時に違う場所で手に入れたものですが、作られた年代がそんなに大きくは違わないんじゃないかという気がします。

マウスピースの形状やベルの材質、管を継いである箇所、補強の板が付いている曲線部分の位置、なんかがかなり似通っています。

ざっくり100150年前くらい???ざっくり過ぎ。



ナチュラルトランペットとは、音程(管長)を変えるための、バルブやキーが付いていない、シンプルな1本の管から成るトランペットのこと。

唇の振動の変化だけで音の高低を変えます。この場合、倍音列しか鳴らすことはできないです。

信号ラッパとして、軍隊なんかで使われたりしました。


ホルンにも、ナチュラルホルンがありますね。こちらはかつては、広い野外で狩りの時や、郵便屋さんの配達のお知らせなんかに、使われたそうです。今現在の楽器でもベルの方向が後ろ向きなのは、昔に馬や馬車に乗っている時代の名残で、馬の耳に向かって直接大きい音を吹いてびっくりさせてしまうことが無いように、なんだそうです。


ちょっと前にミニコラム に書いた「ブブゼラ」も、よく考えたら同じ系統の楽器ですね~

ミニコラム vol.29 レコードジャケット

これは、ずっと昔のレコード時代の遺物。数年前引っ越す時に、私の家族が発見したものです。
「試聴用」「非売品」とあります。昔々に誰かがステレオレコードプレーヤーを購入した時に、ついてきたんでしょうね。

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ジャケット写真の右側はトランペットですが、左のは…メロフォンですよ、メロフォン!私が中学生でブラバン事始めの時に手にした楽器です。
メロフォンは、アルトホーンをコンサート用の形状にしたものと聞いたような気がするのですが…ここでギモンが。
私があの頃吹いたメロフォンは in F だった記憶があるのですが、アルトホーンは in Eb な筈。「メロフォンはEbだ!」と言い張る人もいます。そして私の記憶が確かなら、中学時代の古い年代ものの行進曲の楽譜ホルンまたはメロフォン用は、裏表に in F と in Eb が対になって印刷されていた気がします。メロフォンには、FとEb両方あるってこと???※脚注参照のこと
ギモンです。どなたか詳しい方がいらしたら、ぜひお伺いしてみたいです!


なんでこの、金管楽器群の写真を使ったのか?なんとなくの雰囲気や見栄えかな…。
マウスピースの感じとかから、旧ニッカン製かそれより前の楽器な気がします。
曲目は以下の画像にとおりです。「らっぱ」っぽい?かな???

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レコードジャケットって良いですよね。何かひとつ世界観を表しているというか。
ただし、収納の面ではCDに軍配が上がります。昔のレコードコレクタさんは、引っ越しが大変とか、床が抜けたとか、聞きますもんね。
と言ってももう最早CDの時代でさえ無いですが…。ジャケットが無いって、ちょっと寂しい。

幸か不幸か私は、ぎりぎりレコード世代とCD世代。一応幼い頃はレコードもプレーヤーも家にありました。
このレコード、どちらかというと「ソノシート」ってやつですね。これも今や死語か。。。


この記事で触れたアルトホーンの“兄貴分”にあたる金管楽器バリトンホーン」については↓

 

「メロフォン」「 ニッカン」についての言及があるのはこちら↓

rappappaneko.hatenablog.com

 

 

※注
円錐管の管楽器群を発明した(使い易いように再構築した、という見方がわかりやすいのでは、と常々個人的に思っているのですが)アドルフ・サックスにより、高音域から低音域を一連の同属楽器で構成されています。木管楽器群はサキソフォン金管楽器群はサクソルン、です。
メロフォンは、サクソルン属アルトホーンの音域の楽器ではあるものの、歴史的には違う発達をしてきた可能性があります。諸説あるようです。
サキソフォンが調性においては、C・F系統(管弦楽で使用)とBb・Eb系統(吹奏楽で使用)にまとめられて、結果的に現在はBb・Ebが生き残っています。(面白いことに私が愛好している古いジャズでは、Cメロディサックスというリード楽器がわりと最後まで生き残っていたらしいです…テナーサックスとほぼ外観も音域も同じ、一音高いだけです。実際の演奏はこの目で見たことはありませんが、京都の楽器屋さんに非売品としてアンティークのCメロサックスが飾ってあったのを覚えています。)
現在の金管楽器は、あくまでBbが主流、Ebは補助的に特殊な使い方で存在します(例外は有り)。でも、もしかしたら、ですが、金管サクソルン属においても、C・F系統の流れもほんの少しはあったのかもしれません。メロフォンは現在の吹奏楽やマーチングバンドに棲息場所を見つけた、生き残りなのかも。

↑いつもいつもこの辺の話になると、動植物の進化の過程を辿っているような気分になります。恐竜のように滅亡してしまったり、シーラカンスのようにどこかでひっそり生き残っていたり…。
浜松の楽器博物館や、ニューヨークのメトロポリタンミュージアムの楽器セクションなどで、確かに深海魚とか恐竜みたいな楽器の進化の現物を見たこともあります。本も購入して読んでみました。これらについてもいつか、記事に書いてみたいです。


話が大きく脱線してスミマセン。。。明日6月6日は「楽器の日」です♪

ミニコラム vol.28 絵画の中のジャズ

地元で知る人ぞ知る、半世紀を数えるらしい老舗洋食レストラン。この地に越してきて(と言っても隣の市ですが)、車で通りかかるくらい、地元を特集した雑誌に取り上げられていることは知っていたものの、何年も入ってみることはなかったのです。


それがこの春、ふと気が向いてランチをいただきに入ってみました。当たりでした!いつもたくさんお客さんが見えていたのですが、納得です。

外観は年季が入っていて、明らかに今風では無い。けれど、テーブルや椅子はよく手入れされていて、照明やインテリアは落ち着いている。食器やカトラリーもきちんと揃っている綺麗なもので、フロアスタッフさんの接客も丁寧で心地良い。

何より、お料理が本当に美味しい!前菜から美味しそうな盛り付け、一品一品シンプルに美味しい。メインも食べ応えあり、パンやデザートも自家製。

季節の食材や地元産の野菜などさりげなく取り入れて、毎月メニューを変えて出してられるようです。

ランチはお手頃な値段からいただけて、かなりお得感あります。それでいてコース料理やディナーメニューはかなり本格的なレストランなのでした。

五感と身体中が喜ぶお出かけランチで、感激してしまいました。美味しいものを食べるって、ホントに人生の潤いだ!良い音楽を聴くのと同じです♪

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そんな部屋の中に盛り花がされていて、その向こうに大きな額縁に油彩と思われる絵が飾ってありました。

何か音楽の演奏シーンなのですが、よく見るとニューオーリンズ風のジャズバンドのようです。


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トランペット(またはコルネット)、クラリネットバンジョー(たぶんテナーバンジョー)、そして座っている人が膝に載せているのはウォッシュボードらしき打楽器。

その名の通り洗濯板で、昔はこれで洗濯してたのでしょうけど、今はミュージカル・ウォッシュボードの名で演奏専用のものがインターネットなどで販売されています。この絵のように膝に載せたり、あるいは膝に横向けに挟んで支えたり、首から身体の前にぶら下げたり、いろんな構えで演奏するみたいですね。

その右横の大きいらっぱ状のものが謎なんですがこれはおそらくメガフォン?海外の動画なんかでストリートやパレード演奏の時なんか、歌を歌う時これを使ってたりします。私も実際、オランダやニューオーリンズでそういうシーンを目撃しました。


色合いや造形が不思議な、魅力的で力強さを感じます。ニューオーリンズはスペイン領フランス領を経て、それらの文化の影響で建物なんかが独特の雰囲気です。この絵がそのままバーボンストリートの街角から抜け出てきたような、そんな風にも見える、躍動感があります。


しばらくして違う日にこのレストランを再訪したら、この絵が見えない位置のテーブルだったので、残念。今度行ったら、お店の方にこの絵のことを訊いてみたいな、なんて思っています。



う〜ん、やっぱりジャズ誕生の地ニューオーリンズ、また行きたい!

嬉しい再会

先日開催しましたトランペット教室発表会 「らっぱ倶楽部」。

毎回発表会の折には、これまでお教えした元生徒さんや、現在は教室をお休みされている生徒さんたちに、聴きにきて下さるように声をかけています。

今回も、そんな元生徒さんにも発表会のお客さまとして来ていただくことができました。教室から離れても、地元のビッグバンドで活動し楽しまれている様子を聞いて、先生としては嬉しい限りです。また感想などを客観的にお聞きできたのも、先生も生徒も、とってもためになります。

当日来られなかった方ともメールなどでやり取りして、元気にされてるとわかって良かった良かった!

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今月はその教室発表会をきっかけに、発表会当日以外でも、元生徒さんとお会いする機会を持ちました。

お仕事の都合でトランペットそのものをお休みされている“らっぱ女子”さんとは、京都のカフェでの女子会で近況を報告しあい♪もう少し落ち着いたら、レッスンに復帰してくれそうかな?

そして、ご家族の都合で外出が難しく、お家でトランペットを続けておられる方とも、こちらから出向いてお会いすることができました。音楽のこともですが、お互いいろいろ積もる話ができて、何よりの時間でした。少しでもトランペット教室の“アフターケア”的な働きも出来ていればいいのですが。。。

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こんな感じで私はわりと、かつての生徒さんとの交流があって、気軽に向こうからも声をかけてくださって、そういうのは気持ちの上でなんだか励みになりますね。


たとえ長い年月が経っていても、昔の生徒さんからの連絡は嬉しいものです。

教室の現在の様子をフェイスブックなどSNSを通じて知って、コメントを下さったりもよくあります。

ライブやフェスティバルのプログラムで見つけて、私が出ているステージにひょっこり顔を出して下さったりも。こちらはびっくりドキドキの本番になってしまうのですが。。。

先日などは、学校の吹奏楽部の指導していた頃の生徒さんが、私の企画ライブに突然(予告なしに内緒で!)来て下さって、旧交を温めました。嬉しい驚きでした!


大阪教室は、ミュージックサロンでもある会場なので、インターネットサイトでスケジュールを見て、突然昔の生徒さんが教室の時間に尋ねて下さることもたまにあったりします。




教室では経歴も音楽観も様々な老若男女が顔を合わせる以上、人間関係が難しいことも正直あります。でも基本的には、音楽がトランペットが好きな人の集まりなので、そこはどこか折り合って繋がって、楽しみ成長していけるものです。教える側の私も、です!


また皆さん、生活や環境、人生の中のステージの変化によって、トランペットを続けるのが難しくなったり、どうしてもありますね。そんな中で、もちろん教室に復帰下さったら嬉しいんですが、そうでなくても今でもトランペット頑張ってられると風の噂で聞いたりしたら、それはそれで嬉しいです。


そして実は、生徒さんの“出戻り”も、うちの教室ではよくあるパターンなんです!



しばらく会ってなかったり連絡とってない生徒さんたちも、皆さん元気にしてるかな?らっぱを、そして音楽を、楽しんでいるかな???

そんなことがふと気になることもあります。


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↑うちの教室の専用ファイルのマーク

らっぱを吹き疲れた後は…②

先ずは「休むこと」です。
私の音大時代の師匠の教えと、私自身の実体験からいうと、ワークアウトとインターバルの繰り返しが大事!
筋肉は「緊張」と「弛緩」の繰り返しで、成長していくのだそうです。(これも詳しく研究していくとスポーツ科学の分野になってしまいます。)
とにかく、痛みや疲労感が取れるまでは、本格的な演奏ペースは出来るだけ避けるべきです。
(そうもいかない時もありますよね。本番が続くとか、リハーサルやレッスンが連続してあるとか…そんな時のペース配分などについてもこれからまた、述べる機会を持ちたいと思います。)
(私自身は、「絶対に1日1回はらっぱを口に当てる」というルールを守っていて取り敢えず「ぷっ」だけでも吹くので、らっぱを完全に休んでしまう日はありません。)


精神的にも、何か全然違うことをして、感覚を解放した方が良いですね。トランペットを長期間継続的に吹き続けると、どうしても体もそして頭も同じ作業の繰り返しになって、「煮詰まった感」が出て来てしまうので…
前回の記事「らっぱを吹き疲れた後は…①」に書いたように、旅行にでも行ければ最高ですが、流石に毎回というわけにはいきませんね〜
CDを聴いたり音楽雑誌を読んだり、はあまりしません。目に耳についちゃうのはしかたありませんが、出来るだけ音楽に無関係なことの方が、私は気分の切り替えがうまくいくみたいです。
散歩に行ったり外食してみたり、逆に家にこもってぼーっとしたり気が向けば料理をしたり…

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いったん休んでインターバルを取った後の練習の時間的なことを言うと、また再び次の本番にピーキングする意味で、毎日少しづつ時間を増やしていくと、スムーズに再ビルドアップできます。
例えば、
1日目15分間
2日目30分間
3日目1時間
4日目1時間30分間
5日目2時間

1回に連続して吹く時間も、少しづつ増やすようにします。
例えば上記の練習トータル時間に当てはめると、
1日目 朝5分間 昼5分間 夜5分間=トータル15分間
2日目 朝5分間 昼10分間 夜15分間=トータル30分間
3日目 朝15分間 昼15分間 夜30分間=トータル1時間
4日目 朝15分間×2回 昼30分間 夜30分間=トータル1時間30分間
5日目 朝30分間 昼30分間 夜30分間×2回=トータル2時間

※あくまでこれらの数字は、単純化した例です。実際はプレイヤーの生活実態に合わせて、もっと複雑になります。


これは私の感覚ですが、調子を取り戻すプロセスでは、「前の調子良かった時の感じ、どんなだったっけ?」と過去の感覚を思い出そうと頑張るよりは、新たに良い感触を創り出してそれを発展させるような、前向きなワークアウトの方が、結果的に上手くいく気がします。
もちろん今ある良い感触も、大きく見れば過去の経験の産物ではあるものの、前に感じていた良い感覚を思い出そうとこねくり回しているうちに、かえって自分の感覚が混乱してしまうのかもしれません。
あくまで、自分の今の状態を感じ取って、リラックスしながらもしっかりした体のセットアップ、そして自分の望む美しいサウンドになっているかモニタリング、それに集中する方が良いように思います。


キツい“本番の連続”、昨年の例で言うと:
♯四日間で5連チャン (レッスン仕事からのイベントライブ飛び入り、自分リーダーバンドでの2ステージ、営業4回演奏、音楽イベントでのビッグバンド演奏、お食事付きライブでの2ステージ)
♯ビッグバンドで、あいだに休憩はあるものの、1日に連続8時間リハーサル
♯営業6回公演からの、演奏仲間のライブ飛び入り
♯2日続きの音楽フェスで、自分の公式プログラムの出番以外に飛び入りや打ち上げセッションなど、各日5回づつ計10回
思い起こせば昔も、五日間連続本番またはリハーサルとか、昼フェス出演→夜営業演奏→次の日フェス出演とか、1日でレッスン→イベント演奏→レストラン演奏とか、いろいろあったなぁ…
(いつもいつもこんなふうに忙しかったら、お仕事的には良いのでしょうが、それはそれで体力的には大変やわ〜!)


今後もいろんなパターンで
心構えして、自分の演奏スケジュールに取り組んでいきたいです。

らっぱを吹き疲れた後は…①

今月初めの連休のあいだや各週末にも、ライブや自分の教室の発表会、イベント出演などいろいろスケジュールありました。


ここらでお題「バテ」について。トランペットを吹くとバテます。調子が悪くなり、バテる前に出来たことが出来なくなり、最終的にはらっぱが鳴らなくなって音が出なくなります。
トランペットを長時間過密に吹くこと、特に高い音大きい音を集中的に吹くなど、オーバーワークの影響について。


まず唇が疲れます。初心者の頃のように痺れた感があるとか、そういうことはもはや無いのですが、唇が腫れたみたい赤く膨れた様になったり、唇の中心部分にしこりが硬くなる様な感触になったり(実際にタコができている部分がくっきりなるのかも)、唇の表面が乾燥しやすくピリピリ痛くなって、酷い時には表面が荒れた様に薄皮が破れてきたり、します。

唇の周囲の筋肉(口輪筋というらしいですが、トランペットを吹く時の口の形=アンブシュアを形成するのに必要な筋肉は1種類ではなく複数あります。詳しくは解剖学になってしまうのでここでは割愛)も疲れます。
コリをほぐしたくなるような、固まるような感触になります。私は滅多にありませんが、筋肉痛のような、乳酸が溜まった痛みを感じることもあります。

(たぶん、このらっぱを吹き過ぎての肉体的な症状はかなり個人差があるので、違う症状を訴える方はいると思います。皆さん、奏法で抱える問題や弱点、肉体的な条件など、異なりますから。)


らっぱのオーバーワークは、精神的にも影響があります。
私の場合、本番で長時間吹いた後、その夜はだいたい、何かの曲が頭の中をぐるぐるエンドレスでループしたり、コード進行とアドリブのフレーズのアイデアが次々浮かんで消えたり、本番での興奮状態で放出された脳内物質がなかなか消えなくて変なテンションになったり、が多いです。たまには逆に、疲労困憊でぐったりと動けなくなり、家へ帰ったらいつのまにか眠り込んでしまう、ということも。

 

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トランペットを吹き疲れたら、カラダと脳みそ両方のリセットが必要になります。人間ですから。
私の大学時代の師匠のお話では、「演奏会本番が終わったら、休養を取るよ。何日か何週間か…旅行へ行くのも良いね。」
…実際に一般のプレイヤーの生活では、本番毎に旅行へ行くことはできないだろうし、おそらく師匠は、「トランペットという楽器は、ずーっと1年365日同じペースで吹き続けることは出来ないよ」「on と off を使い分けなさいよ」と言いたかったんだと思います。
外国人なので所謂“バカンス”、何週間もの長期バケーションを取る習慣があることも、この発言には関係あるのでしょう。
クラシック音楽のプレイヤーなので、リサイタルなど本番の機会を2、3ヶ月に一度のスパンで考えていることも、あると思います。
(この辺はスポーツで例えると、マラソンのような本番サイクルが長くて1回ごとが過酷な競技ということか。私自身は、毎週末に本番があるパターンが多いので、サッカーみたいな感じ?)


to be continued、次へ続く…

ミニコラム vol.27 ブブゼラ

皆さんは覚えているだろうか、時は2010サッカーワールドカップ南アフリカ大会。試合を観ようとテレビをつけると、なんか中継電波がおかしくなった?と思うくらいのブンブンいう騒音・噪音が聞こえたことを。。。

観客席で皆が口に当てて一斉に吹いていた、それが「ブブゼラ」です。

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現在、うちのレッスン室のピアノの上に鎮座しています。

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当時「なんやろ~???」とネット検索して、通販で数百円、思わずポチってしまいました。カラーチョイスは、私の好きな(勝手にmyテーマカラー)グリーンで。

そしたらやっぱり生徒さんにもいましたよ、同じように気になって買っていた人が。その生徒さんとは「デュエットしてみようか、発表会でサプライズ演奏してみようか」などと言いつつ不発に終わっちゃいましたが。


要は、奏法はトランペットと同じで、唇を振動させて、その響きを管で増幅させているんです。

今回久しぶりに吹いてみたら、基音は中央Cの少し下で、A3のようですね。私はどうもコントロールが悪く、上の倍音は安定して音が出せませんでした

確か長さはいろいろあったように覚えているので、音程どうこうより扱いやすさや好みですね~



唄口側

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普通のマウスピースとは違い、リムが薄い。プラ製品特有の「バリ」があるので、吹く時は押し付けすぎないように、バリで唇を傷付けないように気をつけるべし!サンドペーパーで削って滑らかにしたら良いかも。



朝顔

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やっぱり中国製、チャチいです。。。


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“他人の耳に向かって吹くな”のサインがあります。大音量を直に聴くと、鼓膜を痛めたり、難聴を引き起こしたりの可能性がある、ということでしょう。

やはり特にトランペット系の楽器は、人の耳元へ向けて吹いてはいけません!ダメ、絶対!凶器です。傷害罪成立します!

リハーサルの時や狭いスタジオの中で大人数で吹く時など、らっぱのベルの向きなどに注意しましょう。お互いサウンドが心地良く聴こえるように。

(これ、意外にプロアマ問わず意識しない人が多いです。こちらに向けてうるさく吹く人には閉口してしまいます



この楽器の起源については諸説あるようで、現在ではサッカーなどの応援に使う楽器として、安価で凶器になりにくい?!プラスチック製が主流だそうです。

そういえば、昔ふとした出来心で買った世界の民族音楽全集10枚組CDの中にあった、アフリカの木製トランペットとやらの、“ブィーン!”とジョークのような面白い音が、きっとコレのことでしょう!ブブゼラのルーツになる楽器、少なくとも親戚筋にはあたるかな、と。


日本の法螺貝、オーストラリアのアボリジニの民族楽器、スイスのアルペンホルンとかが、同じ系統の吹奏楽器なのではないかなと思います。金管楽器ではない、唇を振動させて管状の本体で増幅させるタイプですね。


注:ジョークのような音と表現しましたが、決してアフリカの民族音楽を揶揄するつもりはありません。あくまで西洋クラシック音楽の音程感覚の耳で聞くと、極めて不安定で一定しないサウンド、という意味です。

そういう意味では、古楽器コルネットも初めて聴いた時はショックでしたあまりにハモらない音程感で古楽器でいうところのコルネットは、その語源のとおり「角」の形をした縦笛に、リコーダーの指穴と金管楽器のマウスピースが付いたモノ。そらコントロール難しいわなぁ~。。。



…そう言えば、もうすぐサッカーロシアW杯始まりますね!一応可能な限り追いかけようと思います。