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今回水洗いしたシルキートランペットとバックのコルネットは、現在出番が半々か、コルネットの方がちょっと多いくらいかもしれません。
水洗いする時は、写真下の方にありますゴム製の滑り止めシートをお風呂場の床に敷いて、そこにパーツを広げます。傷防止です。
管の内側を洗う専用の長い曲がる柄の付いたブラシと洗剤で洗います。
ブラシは無理にゴシゴシすると楽器に傷を付ける原因になりかねないので、優しく。
洗剤は、楽器専用のものも売ってますが、私は食器用の液体洗剤を薄めながら使用しています。効果は変わらない上、安価なので経済的です。
洗った後は、軽く水を切って(決してブンブン振り回さない!)タオルで拭き、時間がある時は少し水分が飛ぶまで乾かします。
ピストンバルブは、バネ部分から穴のひとつひとつに至るまで、オイルをたっぷり行き渡らせます。バルブケーシングの内側や、上下のネジ溝も忘れずに。
バルブを入れる時は、回し入れたり押し込んだりせず、重力でまっすぐ落とし込みます。ピストンの重みだけで落ちるのは、ピストンの摩擦の状態がスムーズということ。(ストンと落ちない時は、歪みやゴミがある可能性が…。)
チューニングスライドや2番抜差管にはスライドグリスを、1番3番抜差管にはスライドオイルを使います。
スムーズに動くようにグリスやオイルはたっぷりと塗って、スライドを出し入れしたり片方ずつ回し入れたりして、満遍なく行き渡らせます。余った分は拭き取ります。
この時の注意点は、楽器の内側に余分なグリスが入らないようにすること。こってりしたグリスは時間が経つと汚れを吸着してしまうし、ピストン部分に溶け流れて動きを悪くすることもあります。
私は、暑い季節は溶けにくい硬い目のグリスを使って、油分が固まる冬場はスライドが動かしやすいソフトタイプのグリスにしています。
最後の仕上げに、あらゆる穴からバルブオイルを垂らして、組み立て終了。
バルブ用のオイルを“これでもか”という量使っていますが、サビを防いで汚れの固着を少しでも避けるためです。管の内側を全てオイルでカバーする様なイメージです。(マウスピースのスロート部分の内側にもオイル垂らしてます!)
よくオイルをケチって?!ほんの少しずつしか差さない人がいますが…楽器を長い期間良い状態で使えるためには、オイルはたっぷり使う方が良いと、私なんかは思います。
私の持っているシルキーとヤマハは、25~30年モノですが、未だに管の内側はサビは全くありません。
プレイ中にオイルが滲み出て垂れたりしますが、楽器の状態が良い方が私は優先ですね~
ちなみにある程度年月が経った楽器はどうしても機密性が落ちるので、隙間が埋まるように粘度の高いオイルを使い、新しい楽器は低粘度のオイルにしています。
一度に楽器を2本洗って、この日はちょっとお疲れ様、でした。
楽器クロスやマウスピースポーチも洗って干したし…
汚れがいっきに無くなって、楽器の響きや反応が変わってしまった感触。しばらく吹きにくいけど、数日後に本番なので合わせにいきますよ!