rappappanekoのらっぱ日記

あおいのトランペットよもやま話

らっぱを吹き疲れた後は…①

今月初めの連休のあいだや各週末にも、ライブや自分の教室の発表会、イベント出演などいろいろスケジュールありました。


ここらでお題「バテ」について。トランペットを吹くとバテます。調子が悪くなり、バテる前に出来たことが出来なくなり、最終的にはらっぱが鳴らなくなって音が出なくなります。
トランペットを長時間過密に吹くこと、特に高い音大きい音を集中的に吹くなど、オーバーワークの影響について。


まず唇が疲れます。初心者の頃のように痺れた感があるとか、そういうことはもはや無いのですが、唇が腫れたみたい赤く膨れた様になったり、唇の中心部分にしこりが硬くなる様な感触になったり(実際にタコができている部分がくっきりなるのかも)、唇の表面が乾燥しやすくピリピリ痛くなって、酷い時には表面が荒れた様に薄皮が破れてきたり、します。

唇の周囲の筋肉(口輪筋というらしいですが、トランペットを吹く時の口の形=アンブシュアを形成するのに必要な筋肉は1種類ではなく複数あります。詳しくは解剖学になってしまうのでここでは割愛)も疲れます。
コリをほぐしたくなるような、固まるような感触になります。私は滅多にありませんが、筋肉痛のような、乳酸が溜まった痛みを感じることもあります。

(たぶん、このらっぱを吹き過ぎての肉体的な症状はかなり個人差があるので、違う症状を訴える方はいると思います。皆さん、奏法で抱える問題や弱点、肉体的な条件など、異なりますから。)


らっぱのオーバーワークは、精神的にも影響があります。
私の場合、本番で長時間吹いた後、その夜はだいたい、何かの曲が頭の中をぐるぐるエンドレスでループしたり、コード進行とアドリブのフレーズのアイデアが次々浮かんで消えたり、本番での興奮状態で放出された脳内物質がなかなか消えなくて変なテンションになったり、が多いです。たまには逆に、疲労困憊でぐったりと動けなくなり、家へ帰ったらいつのまにか眠り込んでしまう、ということも。

 

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トランペットを吹き疲れたら、カラダと脳みそ両方のリセットが必要になります。人間ですから。
私の大学時代の師匠のお話では、「演奏会本番が終わったら、休養を取るよ。何日か何週間か…旅行へ行くのも良いね。」
…実際に一般のプレイヤーの生活では、本番毎に旅行へ行くことはできないだろうし、おそらく師匠は、「トランペットという楽器は、ずーっと1年365日同じペースで吹き続けることは出来ないよ」「on と off を使い分けなさいよ」と言いたかったんだと思います。
外国人なので所謂“バカンス”、何週間もの長期バケーションを取る習慣があることも、この発言には関係あるのでしょう。
クラシック音楽のプレイヤーなので、リサイタルなど本番の機会を2、3ヶ月に一度のスパンで考えていることも、あると思います。
(この辺はスポーツで例えると、マラソンのような本番サイクルが長くて1回ごとが過酷な競技ということか。私自身は、毎週末に本番があるパターンが多いので、サッカーみたいな感じ?)


to be continued、次へ続く…