rappappanekoのらっぱ日記

あおいのトランペットよもやま話

らっぱを吹き疲れた後は…①

今月初めの連休のあいだや各週末にも、ライブや自分の教室の発表会、イベント出演などいろいろスケジュールありました。


ここらでお題「バテ」について。トランペットを吹くとバテます。調子が悪くなり、バテる前に出来たことが出来なくなり、最終的にはらっぱが鳴らなくなって音が出なくなります。
トランペットを長時間過密に吹くこと、特に高い音大きい音を集中的に吹くなど、オーバーワークの影響について。


まず唇が疲れます。初心者の頃のように痺れた感があるとか、そういうことはもはや無いのですが、唇が腫れたみたい赤く膨れた様になったり、唇の中心部分にしこりが硬くなる様な感触になったり(実際にタコができている部分がくっきりなるのかも)、唇の表面が乾燥しやすくピリピリ痛くなって、酷い時には表面が荒れた様に薄皮が破れてきたり、します。

唇の周囲の筋肉(口輪筋というらしいですが、トランペットを吹く時の口の形=アンブシュアを形成するのに必要な筋肉は1種類ではなく複数あります。詳しくは解剖学になってしまうのでここでは割愛)も疲れます。
コリをほぐしたくなるような、固まるような感触になります。私は滅多にありませんが、筋肉痛のような、乳酸が溜まった痛みを感じることもあります。

(たぶん、このらっぱを吹き過ぎての肉体的な症状はかなり個人差があるので、違う症状を訴える方はいると思います。皆さん、奏法で抱える問題や弱点、肉体的な条件など、異なりますから。)


らっぱのオーバーワークは、精神的にも影響があります。
私の場合、本番で長時間吹いた後、その夜はだいたい、何かの曲が頭の中をぐるぐるエンドレスでループしたり、コード進行とアドリブのフレーズのアイデアが次々浮かんで消えたり、本番での興奮状態で放出された脳内物質がなかなか消えなくて変なテンションになったり、が多いです。たまには逆に、疲労困憊でぐったりと動けなくなり、家へ帰ったらいつのまにか眠り込んでしまう、ということも。

 

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トランペットを吹き疲れたら、カラダと脳みそ両方のリセットが必要になります。人間ですから。
私の大学時代の師匠のお話では、「演奏会本番が終わったら、休養を取るよ。何日か何週間か…旅行へ行くのも良いね。」
…実際に一般のプレイヤーの生活では、本番毎に旅行へ行くことはできないだろうし、おそらく師匠は、「トランペットという楽器は、ずーっと1年365日同じペースで吹き続けることは出来ないよ」「on と off を使い分けなさいよ」と言いたかったんだと思います。
外国人なので所謂“バカンス”、何週間もの長期バケーションを取る習慣があることも、この発言には関係あるのでしょう。
クラシック音楽のプレイヤーなので、リサイタルなど本番の機会を2、3ヶ月に一度のスパンで考えていることも、あると思います。
(この辺はスポーツで例えると、マラソンのような本番サイクルが長くて1回ごとが過酷な競技ということか。私自身は、毎週末に本番があるパターンが多いので、サッカーみたいな感じ?)


to be continued、次へ続く…

ミニコラム vol.27 ブブゼラ

皆さんは覚えているだろうか、時は2010サッカーワールドカップ南アフリカ大会。試合を観ようとテレビをつけると、なんか中継電波がおかしくなった?と思うくらいのブンブンいう騒音・噪音が聞こえたことを。。。

観客席で皆が口に当てて一斉に吹いていた、それが「ブブゼラ」です。

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現在、うちのレッスン室のピアノの上に鎮座しています。

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当時「なんやろ~???」とネット検索して、通販で数百円、思わずポチってしまいました。カラーチョイスは、私の好きな(勝手にmyテーマカラー)グリーンで。

そしたらやっぱり生徒さんにもいましたよ、同じように気になって買っていた人が。その生徒さんとは「デュエットしてみようか、発表会でサプライズ演奏してみようか」などと言いつつ不発に終わっちゃいましたが。


要は、奏法はトランペットと同じで、唇を振動させて、その響きを管で増幅させているんです。

今回久しぶりに吹いてみたら、基音は中央Cの少し下で、A3のようですね。私はどうもコントロールが悪く、上の倍音は安定して音が出せませんでした

確か長さはいろいろあったように覚えているので、音程どうこうより扱いやすさや好みですね~



唄口側

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普通のマウスピースとは違い、リムが薄い。プラ製品特有の「バリ」があるので、吹く時は押し付けすぎないように、バリで唇を傷付けないように気をつけるべし!サンドペーパーで削って滑らかにしたら良いかも。



朝顔

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やっぱり中国製、チャチいです。。。


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“他人の耳に向かって吹くな”のサインがあります。大音量を直に聴くと、鼓膜を痛めたり、難聴を引き起こしたりの可能性がある、ということでしょう。

やはり特にトランペット系の楽器は、人の耳元へ向けて吹いてはいけません!ダメ、絶対!凶器です。傷害罪成立します!

リハーサルの時や狭いスタジオの中で大人数で吹く時など、らっぱのベルの向きなどに注意しましょう。お互いサウンドが心地良く聴こえるように。

(これ、意外にプロアマ問わず意識しない人が多いです。こちらに向けてうるさく吹く人には閉口してしまいます



この楽器の起源については諸説あるようで、現在ではサッカーなどの応援に使う楽器として、安価で凶器になりにくい?!プラスチック製が主流だそうです。

そういえば、昔ふとした出来心で買った世界の民族音楽全集10枚組CDの中にあった、アフリカの木製トランペットとやらの、“ブィーン!”とジョークのような面白い音が、きっとコレのことでしょう!ブブゼラのルーツになる楽器、少なくとも親戚筋にはあたるかな、と。


日本の法螺貝、オーストラリアのアボリジニの民族楽器、スイスのアルペンホルンとかが、同じ系統の吹奏楽器なのではないかなと思います。金管楽器ではない、唇を振動させて管状の本体で増幅させるタイプですね。


注:ジョークのような音と表現しましたが、決してアフリカの民族音楽を揶揄するつもりはありません。あくまで西洋クラシック音楽の音程感覚の耳で聞くと、極めて不安定で一定しないサウンド、という意味です。

そういう意味では、古楽器コルネットも初めて聴いた時はショックでしたあまりにハモらない音程感で古楽器でいうところのコルネットは、その語源のとおり「角」の形をした縦笛に、リコーダーの指穴と金管楽器のマウスピースが付いたモノ。そらコントロール難しいわなぁ~。。。



…そう言えば、もうすぐサッカーロシアW杯始まりますね!一応可能な限り追いかけようと思います。

演奏会場紹介 ニューサントリーファイブ

曽根崎新地の老舗ライブハウスで、ディキシーランドジャズやニューオーリンズジャズ、スウィングジャズなどを中心に、月曜日から土曜日まで毎日ライブが聴けるお店です。

今年の8月で48周年を迎えます。オープン以来毎週土曜日に出演し続けている「ニューオリンズラスカルズ」さんは、私個人的には国宝級のバンドだと思っています。

 

フードもドリンクも上質で美味しいです。名物ビーフカツサンドは絶品!

 

初めてこのお店に足を踏み入れた若かりし頃は、赤絨毯のお店の雰囲気に圧倒されたものです。そしてこの赤絨毯やソファーがよく音を吸収してしまうので、トランペット的には吹きにくい音は前方に飛んでいるのだろうけど、反響が無いので自分の音は聞こえず、ついつい吹き過ぎてバテて自滅するというパターンに何回陥ったことか。良い経験をしましたね~。

 

ニューオーリンズ名誉市民賞を受賞されているお店です。マスターもママさんも元々ボーカルを愛好されていて、運が良ければお二人の美声を聞けることも。娘さんであるTonTonさんは、ジャズシンガーとして活躍されています!

 

そういえば前回お邪魔した時は、グランドピアノを新しくされたとのことでした。

 

 

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基本的に日曜日は休業日だったのですが、近頃は「昼下がりのジャズライブ」というイベントを開催されています。

そしてこの度「昼下がりのジャズライブ」に、「Osaka Hot Cats」というグループで出演する運びとなりました!5/27日曜日14:00~です。

 

私自身は時々遊びには行くものの、自分が正メンバーのグループでこの場所で演奏するのは、もうおそらく56年ぶりかもしれません。レギュラー出演していたのも、もうかれこれ8年ほど前だったと思います。

ニューオーリンズスタイルのジャズで陽気に楽しく演ります。ぜひ一度ご一緒に楽しんでいただければ、嬉しいです♪

 

 

 

ライブハウス ニューサントリーファイブのサイトは

http://www.newsuntory5.jp

 

「ニューサントリーファイブ」に関連する過去記事はこちら

rappappaneko.hatenablog.com

 

 

 

 

チケットご用命は私プロフィールページ(リンク=メールアドレス)からどうぞ

http://rappappaneko.hatenablog.com/about



今回もあまり相応しい写真が無くて…「ニューサントリーファイブ」とライブの模様は、また機会があればアップしたいと思います。

東京遠征②

(続き)

 

Do Live 銅羅

トラッドジャズ界の甲子園?ともいうべき、新宿三丁目の「銅羅」という居酒屋さんで、土日に催されているライブイベント。
前日の「春の楽しいジャズ祭り」にも出演していたミュージシャンやバンドがブッキングされていて、これまた大変楽しかったです。
ニューオーリンズジャズのリズムに浸りました。

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プロミュージシャンのステージでは、素晴らしいセッションが繰り広げられました!これぞジャズの醍醐味♪
聴き惚れて、惹き込まれてしまいました…このハートを鷲掴みにされるような、キュンとする感覚をどう言ったら良いのか…

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トランペットの菅野淳史(かんのあつし)さんと色々お話しできたのが嬉しく、また為になりました。素晴らしい演奏をされるジャズミュージシャンです!

 


そして私も、関西から行った他の仲間たち、そして東京のプレイヤーさんたちと、特別に演奏披露の機会をいただきました。ありがたいチャンスでした。

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多くのミュージシャン方と触れ合って、本当に楽しい、そしてインスパイアに満ちた時間を過ごしました。

 


下間哲さんによるレッスン

四年ほど前から、ご縁があって東京のトランペットプレイヤー 下間哲(しもまてつ)さんの教えを受けています。住んでいる場所の都合もあって、年に3〜5回、不定期ですが、個人レッスンをお願いしています。

 

基礎練習を一緒にしてもらい、肝心の音色のチェック。この辺は近頃まずまずの出来なのか、OKをいただけることが多くなりました。
師匠は、キングのビンテージもののロングタイプコルネットもよく演奏され、この日もご自身出演のライブ前でこの楽器を使われていました。この時代の金属の成分なのか、金属自体の経年劣化・疲労の具合なのか、本当に良く鳴る楽器で、倍音成分が大きく響きます。この音色を真近で体感するのも、また大変良い勉強です。

 

そしていつも何曲か、トラディショナルジャズのレパートリーを、実際に吹いてアドバイスをいただきました。
この日は、On The Sunny Side Of The Street とDo You Know What It Means To Miss New Orleans を。
Sunny Side〜は、苦手フレーズをどう良いイメージに持っていくか、リズムの吹き方や音符の処理をいかにジャズの語法にしていくか、というポイントで実演。
Do You Know〜の方は、譜面をいただいてバースというイントロのような部分を聴かせていただきました。私もライブで試してみようと思います。そしてメロディーを交互にエクスチェンジしながらプレイ…自分の手数の少なさに、ちょっと悲しくなりました…。普段からいろいろいろんなフレーズを試して練習するよう、アドバイスを受けました。
あとは、ミュートの使い方、近況報告、などなど。

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知りたいこと、得たいことがまだまだたくさんあります。この日も師匠は、連日の本番の合間(しかも「新宿ジャズ祭り」7ステージ出演→山梨遠征泊付き→このレッスン→ライブ)でお疲れのところ、ご教授ありがとうございました!



 

有意義な遠征でありました。
今回のように、たくさんのミュージシャンと交流が持てて、いろいろな演奏のチャンスをいただけることに感謝!です。
たくさんの人間関係を繋いでくれる演奏仲間たち、素晴らしい演奏を聞かせてくださるミュージシャンの皆様、演奏の機会を下さるライブハウスオーナーさんやイベント主催者さま、そして一緒に楽しんで下さるお客様、ありがとうございます♪

 

毎年開催、今年は第14回が開催された「新宿 春の楽しい ジャズ祭り」については↓
http://www.jazz-nagaya.com/18haru/2018harusuke.html

休日の午後を、入場無料ドリンク代のみで音楽三昧で過ごす、新宿三丁目のライブイベント「Do Live 銅羅」については↓
http://www.jazz-nagaya.com/whatsnew.html

トランペットプレイヤー下間哲さんのホームページ↓
https://dpet0014.jimdo.com

全体的に、聴くのに集中していて、あまりいい写真がなくてスミマセン。備忘録的記録ということで。。。

東京遠征①

ここ数年ですが、年に数回は楽器を持って首都圏へ上京するようにしています。
参加しているバンドの一員として、音楽フェスなどのイベントにエントリーするだけでは無く、ライブハウスでブッキングしての演奏もあります。
個人的には、演奏活動の中で知り合いになったミュージシャンを頼りに、ライブを聴きに行ったりセッション参加したりも、しています。
また、師と仰ぐプレイヤーにレッスンをお願いし、出来る限り生演奏を聴きに行くように心掛けています。

つい先日も行って来ました。今回の遠征では、バンド活動とは別で、
1日目 「新宿 春の楽しいジャズ祭り」
2日目 「Do Live 銅羅」
3日目 トラッドジャズの名トランペットプレイヤー 下間哲さんによる、個人レッスン受講
がメインイベントでした。

 


新宿 春の楽しい ジャズ祭り

今年もとっても楽しかったです!新宿区の文化センター1棟だけで、フェスティバルが出来てしまうのは、本当に素晴らしい!
そして本当に「ジャズ」ばっかり聴けます。
(よくある、雰囲気がジャズっぽいとか、ロック、フュージョンとかは、このフェスには無いです。私もロック、フュージョンも嫌いではないですが、巷のフェスではわりと混在しているケースが多いように感じます。ジャズばっかり聴きたいときは、ちょっと…もちろん音楽のジャンルなどは本来シームレスなんですけどね。)

言うなれば、ジャズのテーマパークみたいな感じですね!

 

前もって聴きたいプログラムをチェックしておくのですが、だいたい回りきれないんですよね…それぐらい内容が充実しています。
今回私が目を付けてばっちり聴いたのは、
阿部寛 &78's Era オーケストラ」去年初めて聴いて以来の憧れの楽団です

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「下間哲 哲樂団」師匠のグループ

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「火の玉楽団」演奏仲間が活躍、じっくり聴きたかったバンド

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「薗田憲一デキシーキングス」私のデキシー原体験、フェスの最後はこれでシメ

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その他、ディキシーランドジャズとニューオーリンズジャズ、ニューオーリンズスタイルブラスバンド、スモールコンボを中心に、あちこち聴いておりました。

音楽性もスキルも素晴らしいミュージシャンばかりで、聴きごたえがあります。時間を忘れて夢中になっておりました…

 

 

今回は故あって、ありがたいことに主催者さまと出演者さまのおかげで、2箇所のプログラムに演奏でも参加させていただきました。飛び入りはいつも汗をかきかき、でもセッションを楽しめるのがこの手の音楽の良いところですね〜。
嬉しいことに演奏を終えた時に、「どこに行ったらまたライブなど聴くことができますか?」とお客さまが尋ねて下さるという、嬉しい出会いもありました。(私の他に関西からの演奏仲間も行っていたので、東京遠征の予定をお教えすることにしました。今の時代、SNSの恩恵です。)

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また、今まで知り合いになったミュージシャンとの再会、新しい方との出会い、おしゃべりも存分に楽しみました♪
夜は歌舞伎町界隈で打ち上げも!たくさんの素晴らしいミュージシャン、憧れのプレイヤーともお話できて、楽しい夜でした。

(続く)

バックの3番抜き差し管 ストッパーのネジについて訂正

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以前ストッパーというタイトルで記事を書きました。

 

rappappaneko.hatenablog.com

 

 

この週末訳あって東京に行き、ロングコルネットを使用して、とあるところでセッションに参加したのですが、その時にお話ししたトランペットプレイヤーに指摘を受けました。
「ネジの向きが間違っているよ」と…


◯正

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細くなっている方同士が接している



×誤←私の楽器

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太い方同士が接している



恥ずかしい〜…いかに私がバックの楽器に今まで縁が無く、無知かということですね。
おそらく、最初に楽器を自分で洗って組み立てた時に、思い込みで誤った向きに装着してそのままなのだと思います。
どうりで、振動するにつれて動いてしまう訳です。

画像情報を、お詫びして訂正いたします!

 


またそのプレイヤーさんには、「このストッパー自体取ってしまえば、抵抗感が軽くなって、だいぶ変わるんじゃないか」(シルキートランペットとバックコルネットの持ち替えが難しいとの話題の時に)と言われました。
次の日には、レッスンを受けた師匠からも「このネジが先っぽについていると変な振動するね。抜き差し管を使わないなら、もっと根元の方に移動させれば良いかも」との指摘が。
前の記事でも触れましたが、私自身このパーツは要らないな〜という感じがするので、そのうち取ってしまおうかとも考えています。
その時にはまた、レポートを書いてみようと思います。



今回の東京遠征については、また次回に。

ミニコラムvol.26 ティータイムに嬉しいおやつ

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母からもらったクッキーのパッケージが可愛い。これを選んでくれたのは、もちろんらっぱが描いてあるからです!

練習に疲れたら、ティーブレイクでいただきます~

 

そういえば、前にはこんなお土産も母から。。。(らっぱじゃないけど)大阪土産???こちらは実家でレッスンでの休憩時間に、生徒さんといただきました~

音符柄が可愛い♡

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レッスンは出来るだけ、「サロン」のような雰囲気で進めたい、というのが1つのコンセプトです。そのため、自宅の京都教室でも、レンタルスペースの大阪教室でも、喫茶ブレイクや、時にはお菓子をいただく休憩を取るようにしています。音楽談義も楽しい!

コラム番外編 ターニングポイント

「PRお題 転機が訪れたのはいつ?」

 

私のトランペットライフにおいて、何度か転機になるような出来事があったと思う。その光景のイメージと懐かしさと、感謝の気持ちと、そしてちょっと苦い感覚と共に、思い出すシーンがいくつかある。
そのうち3つを挙げてみよう。こうやって書いてみると、私自身にとって良いレビュー(振り返り)になるに違いない。

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オーディエンス

今はもう無くなってしまったけれど、故郷のターミナル駅前のデパートで、地元ラジオの公開生中継で演奏したことがある。吹き抜けになったエスカレーター横のスペースの一角で…確か2、3回同じお仕事をいただいた。内容は、ディキシーランドジャズの演奏。キャリアの初期に修行させてもらったバンドでだった。
当時はまだまだ駆け出しで、いつも本番では見えない何かと格闘している感覚もあった。もっと上手くなりたい、良い演奏がしたい、音楽にもっと入り込みたい…と。楽器を吹くことに今とは違う緊張感があって、上手い下手とは別に、「硬い」演奏だったと思う。

ラジオ局の人のキューで演奏をスタートして、何の曲を演奏したかは全く覚えていないけれど、買い物のお客さんが足を止めて周りで取り巻いて、エスカレーターに乗り降りしながら、あるいは高層階から見下ろしたりで、たくさんのギャラリーがいる中でのパフォーマンスだった。
演奏と生放送が終わって、片付けに控室に戻ろうとした時、ひとりの年配のご婦人に話しかけられた。

「先ほどの演奏、とっても良かった。本当に楽しかったわ。」
「ありがとうございます!」
「私ね…今、家族が病気で入院していて、毎日家から病院に面会行ってるの。もう本当にこの先どうなるのか心配で、毎日落ち込んでしんどくて…。」「今もね、病院からの帰りで。買い物に来て偶然こんな楽しい音楽が聴けて、気分がパーっと晴れてね。本当に久しぶりで明るい気持ちになれたわ。ありがとうね!」
「…こちらこそ、楽しんでいただけて嬉しいです。ありがとうございます。」

音楽の持つパワーを、普段の生活の中で音楽が持つ意味を、この時初めてリアルで知った。
そして私にとって、音楽を届けるべき先は常にオープンで、言うなれば“その辺を歩いている町のおじさんおばさん”、一般の方々、音楽に関して素人の人々なのだ、と強く意識した瞬間だったと思う。

後々いろいろと経験を重ねて考えたことがある。
ミュージシャンの中には、いわゆる「専門家」…その道の先輩だったり大御所だったり、時にはプロダクションや評論家やメディアだったり、影響力を持った人たちに自分の演奏を評価されることに重きを置く者が、多いと思う。
重きを置くこと自体は悪いことではないけれど、「自分はこう表現したい!」「私はこういうプレイヤーです」という意思を見せずに、他人に自分のやっていることの内容を丸ごとジャッジしてもらって、自分の存在意義を確かめるような、他人任せな態度をとる人もいて、私はいろんな意味で疑問も感じる。
もちろん専門的に見て、音楽的に完成されている、楽器の演奏レベルが高い、商業的職業的に洗練されていて価値がある、という評価を得ることは大事なことだし、プロフェッショナルとしては大きな意味を持つ。
そのことはよく理解した上で、でもやはり音楽の恩恵を受ける対象は、専門的でない一般の方が圧倒的に大多数だし、そういう人たちにこそ演奏を聴いてもらいたい、音楽を届けたい。私は強くそう思う。

決して自信があったわけでも聴き映えがしたわけでもない当時の私の音でさえ、誰かの心に響くことがある。いつもいつもこんなドラマチックな出会いが起こるわけでもないけれど…。
演奏する時も教える時も、今の私のスローガン「音楽を人生の潤いに」には、あのご婦人からかけていただいた言葉が根底にいつも流れていると、今でも思う。

 


師匠

そして偶然の一致ながら、別の日のやはり同じ場所でのラジオ生出演の演奏を、音大時代の恩師が聴きに来てくれたこと、あれも間違いなく私にとっては、大きな分岐点だった。
在学中も卒業後ももちろん、私は師匠のリサイタルを何度も聴きに出かけたけれど、師匠の方が私の本番を覚えていてくれてわざわざ大阪から京都へ来てくれたことが、感謝感激であった。

前述したとおりその頃の私の演奏は、まだまだ修行中といったところ。でもクラシック音楽を教え学んだ間柄としては、私が全く違うジャンルの音楽を演奏している姿に、驚きもあったのだと思う。
演奏の後、「良い演奏だったよ!いつの間にジャズが出来るようになったんだい?」「アドリブ演奏はどんな練習してるの?スイングのリズムはどうやって?」(師匠との会話は英語なので、この台詞は意訳拙訳。)
クラシック奏者にありがちな偏見とは無縁の、音楽愛に溢れた良い先生だとつくづく思う。
楽譜を離れたジャズ演奏に対する好奇心、(何度も言うが当時の私の演奏は全然レベル的に低いものだった、にもかかわらず)自分の知らないことを知っている者から学ぼうという姿勢…単純にトランペットプレイヤー同士の会話として、師匠と会話できたのが私には新鮮で、嬉しくもあった。

音大時代はどちらかというと落ちこぼれで、かなり出来が悪かった。意欲は人一倍持っているものの、奏法も安定せず全くの未熟者であった。レッスンで先生から出された課題を、絶対に次のレッスンまでに出来るように練習する。人より出来ないから、練習は人の二倍三倍する。真面目さだけが取り柄のような学生だったと思う。
そんなところを汲んでくれたのか、真面目過ぎて周りの学生の遊んでいる雰囲気から浮いている私の良い友人にもなってくれた、やっぱり良い師匠であった。
しかしたぶんもちろん、私のことを心配してくれてのことだろうが、「トランペットを諦めるように」と忠告してもくれていた。
「あなたはトランペット吹くのには、どちらかというと向いていない。」「ある程度のレベルまでしか上達しないだろうし、プロフェッショナルとしてはこの先難しいだろう。」「人生にはトランペット以外にも、楽しいこと興味深いことがいっぱいあるんだから、自分の可能性を音楽に限定してしまってはいけないよ。」…今思い返せばよく理解できる言葉の数々も、若かった私には辛いものもあり、反発も感じていた。

それでも音楽を続けることを選んだ私にも何か取り柄がある、と思えた、あの時の師匠との会話は、やはり後ほど大きい意味を持つこととなった。
ディキシーランドジャズ、あなたには合っているよ。これからもどんどん演奏しなさい。」そう言ってもらえるようになったのだ。
「私はプロのプレイヤー引退したら、趣味でディキシーを演りたいとずっと思っていたんだよ。あなたに教えてもらおうかな。」と冗談交じりに話されていたこともあった。
そしてこうも言われた。「昔から音楽家には“パトロン”が付きもの。今のあなたにとっては、家族が“パトロン”なんだから、感謝して支えてもらいなさい。」

師匠とはそれからも一緒に食事をしたり、私の自宅に来てもらったり、一緒に観光地へ出かけたり、良い関係であった。
そしていよいよ日本での教壇を去られることになって、私の両親や家族で、師匠と来日しておられた奥様を京都祇園での夕食に招待した時のこと。
いろんなことをいっぱい話して、楽しい夜だった。いよいよお別れとなった時、師匠は何度も何度も繰り返し、出来る限りの日本語で私の両親に、「あなたたちのチョウジョ(長女、私のこと)はダイジョウブ。トランペットをずっと吹く、ジャズの演奏ダイジョウブ。頑張ってる、上手くなる。家族が助けてくれる、ダイジョウブ。」と言い続けてくれたのだった。
今もあの時の師匠の言葉を思い出すと、感謝の気持ちで胸が詰まってしまう。

音大へ行くことも、卒業後の活動についても、何をしても両親からは許されてはいたものの、反対も度々唱えられていた。もちろん私を心配する故だが、やはり両親とはギクシャクすることも多かった。
師匠の「説得」の後、両親ももう何も言わず、よく演奏の場に聴きに来てくれるようになったし、本当にあらゆる面で私を支えてくれた。感謝してもしきれない。
そこでやっと、先の師匠からの私に対する“パトロン”発言は、家族の支えに対して素直になれなかった、音楽することにどこか腹を括れなかった私への、適切なアドバイスだったと悟ったのであった。

今でこそ「トランペット演奏でのトラッドジャズをライフワークとする」と堂々と?言い切っている私だけれど、未だこれが正解かどうかはわからない。きっと答えなど出ない。
天性の才能でもってトランペットを吹いている人を心から羨ましく思う一方、「これが私」とも感じていて、それで良いと思う。
トランペットを吹くのには向いていないかもしれない私が、紆余曲折、迷い苦しみながら選び取ってきたものは、きっとそれで良いんだという気がする。

 

 


袂を分かつ

最後に、ちょっと躊躇してしまうのだが、ここは敢えて、あまり心地良くない出来事も披露してみようと思う。
私がとあるバンドを辞める決心をしたときのことだ。
それまでもバンドは辞めた経験は何度かあるし、そもそもバンドという人間の集まりに揉め事は付きものなので、良い辞め方ばかりではなく、むしろ苦い記憶が多い。
それでも、その時のバンド脱退の経験は、私にとっては特別に辛く苦しいものであった。

そのバンドでの演奏を通して、たくさんの経験を積んで大きく成長させてもらった。もちろんやりがいも感じていた。自分の能力のありったけを注いでいた。その後辞めて何年も経って、しかも首都圏へ遠征に行っても、覚えていて下さるお客様がいらっしゃるくらい、活動していたバンドであった。

しかしいつの間にか…バンドのベクトルと勢いが感じられなくなってきた。ジャズに興味を持てば持つほど、「お仕事として成立してれば良い」というバンドのスタンスに甘んじることが、焦れったくなった。傲慢かもしれないが、もっとバンドの演奏レベルを上げたいという欲求も出てきた。もっと上の方へ行けば、違う景色が見えるんじゃないかと思うと、居ても立ってもいられない気持ちになってしまった。

今振り返ってみると、事態を打開したいばっかりに、バランスを欠いた言動もしてしまったと思う。
そして当然理解を得られず、孤立。そしていくつかの言葉や態度の行き違いが、私の背中を押した格好で、辞めることを決めた。

「決めた」と簡単に言ったが、数年間いろいろ問題解決出来る可能性を探り、決定的に揉めてからも半年ほど悩んだ末、1ヶ月ほど活動休止して海外へ気分転換に行き、それでも結論を出せずにいた。正直言うと、そのバンドを通しての収入が減ることや、関連する他の仕事のオファー元との関係が切れてしまうことへの恐怖心も、大いにあったのだ。
そんなある春の日、急にポンと音がして何かが弾けたかのように、「辞める」と思えたのだった。何がきっかけでそう思えるようになったのか、今でもわからない。でも、私の心がそう決めた、急に視界が晴れて明るくなったような、あの感覚は忘れられない。もしかしたら、気に病みすぎた結果振り切れてしまって、充分やり切った満足感みたいなものだったのかもしれない。

それからは何の迷いもなく、しかし絶対に意地でも筋を通したい私は、バンド側には辞める「相談」ではなく一方的な「通告」をしつつ、その時点で受けているそのバンドの仕事は全うするため、8ヶ月間を針のムシロで過ごしたのであった…。
(辞めた後はかなり消耗してダメージがあったので、少し引きこもりや対人恐怖っぽい傾向になり、教える仕事もしばらく休んだし音楽自体を止めることも頭をよぎったし、カウンセリングを受けたりもした。
まあ結局は、らっぱも止めずに現在に至る。)

以前は本当に、自分に出来ることは何でもするという態度で、どんな演奏の場へも顔を出した。がむしゃらと怖いもの知らずでもって、きっと無茶もしていたんだと思う。
でも今は、もう、自分のハートが動かないことは出来ないなと感じている。
人生は短い。トランペットもスポーツと同じで、いつ体力と気力の限界がきて、吹くのを止めるかはわからない。わからないけれど、いつかは何らかの形で確実に終わりが来る。
限られた時間を大切に、充実したプレイヤー人生を楽しみたい。そんなことを考えるようになった今、自分の好きなことに忠実に、苦手なことから逃げることなく、出来ることをめいっぱい演っていきたいと、心から思う。

ミニコラム 番外編 黄金週間の過ごし方

今週のお題ゴールデンウィーク2018」



今年の私のゴールデンウイーク(音楽・仕事関連)は



急遽、2週間後の東京遠征を決める

最初のビッグウェーブ、本番と発表会の二刀流に備える

ビッグバンド本番で、楽しく疲れる

自分の教室の発表会で、ピアノを弾きらっぱを吹き司会をし、打ち上げで数年ぶりのカラオケ(スタンダードジャズとドリカム)を歌う

一旦緩んで、エクササイズをしつつ、次の本番に備える

本業?のトラッドジャズで、ジャズイベントに出演する

実家の片付けという名目で、自分の過去の遺物を整理整頓しつつ、若い頃から結構真面目に音楽を勉強しているな~と実感する

(楽譜や音源、映像やパンフレット、音大時代の教科書やノートなど、発掘により大量に出土)

発表会後の初グループレッスンをする←←←イマココに向かっている♪

以前の生徒さんと旧交を温める


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全体にらっぱ度は低めですが、まずまず充実していました。

甥っ子に「らっぱのお部屋行こうよ~」と言われながらも資料の整理に忙しく、らっぱを吹いて聴かせる機会は今回は無し。



ゴールデンウイーク入るところで、らっぱ関係で思わぬ吉報が舞い込んで、すっかり舞い上がっております。

ずっとらっぱ続けて頑張ってきて良かった!と心から思います。

このラッキーニュースについては、出来れば近日、然るべきタイミングで書いてみようと思います♪思わせぶりでスミマセン。


ちなみに、9月のシルバーウイークあたりも、何だか忙しくなりそうです。